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【進撃の巨人】片翼のきみと

第159章 地下室




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―――――ちくしょう、痛ぇ……。

骨が何本かイってんな。



7体の巨人は全て―――――倒した。

だが、ガスがもう最後に残っていなくて―――――、最後の1体を何とか削ぎ切った後、そのまま俺は地面に打ち付けられた。

――――受け身はとったが……まぁまぁな高さだった。




「……足も、イったかな……。」




あばらと腕は確実に折れてる。

足も……動かせそうにない。

戦闘が繰り広げられているような音も、閃光も爆発も無さそうだ。

――――終わったのか。





「――――俺、役に立ちましたか……兵長……。見てて、くれたか……?リンファ。」





いつの間にか高く日が昇った青空を見上げる。



――――ああ、エルヴィン団長の目みたいに綺麗だ。

―――――もうきっと、その目を見ることもない。



込み上げる涙をグッと堪える。

――――なぁナナ、なんで俺達が愛した人間ばっかり――――死んでいくんだろうな。それでも俺達は、生きて行かなきゃなんねぇんだよ………。



ふと、風が吹いた。

なぜだか―――――リンファの声が聞こえた気がした。






“――――さすがだね、分隊長。見直した。”




「―――――うるせぇよ。」






俺は眩しい太陽から目を庇うように……リンファに……涙なんて見られないように、腕で目元を覆った。






「―――――兄ちゃん!!!!」






遠くから、声が聞こえた。



―――――アーチだ。



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