第157章 ウォール・マリア最終奪還作戦④
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「エレン……アルミン………。」
ベルトルトが只ならぬ温度の熱風を放ってる。
――――殺す気だ。
エレンと、アルミンを。
でも私には私のやるべき事がある。
見失わない。
「いや、2人に任せた。私たちはライナーを殺る。」
ジャンとコニー、サシャと共に………鎧を砕ける雷槍はあと3本。失敗は許されない。
――――ジャンが最初にライナーの項に斬り込んで陽動。
その隙に、左右同時にコニーとサシャは雷槍でライナーの顎を狙う。なんとか顎の関節を破壊して口を開かせたら、私がそこに……今度こそ息の根を止めるための、仕留めるための雷槍を撃ち込んでやる。
――――ジャンがこれまでの想いをぶつけるように叫んで、ライナーに斬り込んだ。
「ライナァァァアアアアア!!!!」
項を狙ったジャンを、その拳で薙ぎ払うようにライナーは一閃した。
その時に破壊された家屋の破片が―――――ジャンやサシャに凶器となって襲いかかる。―――――それでもサシャは、立ち向かった。
けれどやはり視界が一瞬阻まれて―――――雷槍が逸れた。
コニーの一撃はライナーの片顎に命中したけれど……その顎は、閉ざされたまま。口は開いていない。
それでも……やるしか、ない。
「――――ミカサ!!無茶だ!!!」
コニーがやめろと、声を上げたその時だった。
「―――――いや!!よくやった!!!」
物陰から飛び出して来た自由の翼。放たれたもう一本の雷槍は、ライナーの顎に命中した。
「――――ハンジさん!!!」
「――――今だ!!!ミカサ!!!!」
閉ざされていたライナーの口が、開いた。
――――ようやくだ。
ようやくあなたをそこから引きずり出せる。
その喉の奥に渾身の力で―――――雷槍を撃ち込む。
「―――――ライナー……出て。」
雷槍が爆ぜて――――――――
その先に―――――ライナー本人の体が弾きだされるように、吹き飛んだ。