第156章 ウォール・マリア最終奪還作戦③
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――――超大型巨人と化したベルトルトは、僕らの街を火の海にしながら――――内門の方へと歩を進めた。このまま、エルヴィン団長たちのいるところまで延焼させる気だ。
馬も殺して、獣の巨人と挟み撃ちにして―――――僕らを誰一人、生きて帰す気はないということだ。
なんとかベルトルトの足止めをしようと巨人化したエレンがその足をとろうと試みるも、体格が違い過ぎる。簡単にエレンは吹き飛ばされて――――壁上で、気を失った。まずい、それを見てミカサが取り乱す。――――それをいち早く察知して声を張り上げたのは、ジャンだった。
「死んじゃいねぇよ!!目の前の怪物に集中しろ!!ありゃさすがに突っ込みすぎた……あの巨体に無策で挑めばああなっちまう。……何か……一発逆転の策でもない限り―――――……この奪還作戦も、俺達の命も……人類の未来も、すべておしまいだ。」
――――ジャンの言う通りだ。
なんとか、なんとかしないと………でも、どうやって?エルヴィン団長からハンジさんと共にこちら側の指揮を託された。けれどハンジさんの姿が見当たらない。
――――もしかしてさっきの……ベルトルトが巨人化する際の爆発に巻き込まれて……もう………。
がくがくと体が震える。
――――いつだって僕は駄目だ。
なにも出来やしないんだ。
「――――このまま大人しく皆殺しにされてたまるか!!攻撃をしかけるぞ!!奴はまだ“雷槍”を知らない!!俺とコニーとサシャで気を引く!!その隙にミカサが撃ち込め!!」
『了解!!!』
ジャンの号令で、あとの3人も見事に連携をとって動く。
ほらやっぱり、僕よりジャンの方が向いているんだ。
だって僕は……突っ立ったまま。
――――あの日、エレンが目の前で食われた時から何も変わってない。
サシャとコニーがベルトルトの目の前で陽動、その背後からミカサが雷槍で狙う。けれど、それを察知したベルトルトは高温の蒸気を発し、ミカサの攻撃を回避した。
ミカサは雷槍を的確にその項に放ったのに――――、熱風の威力が強すぎて、雷槍は吹き飛ばされてしまい、ミカサの近くで暴発した。