第148章 其々 ※
「――――さて、もう眠ろうか。ほんの少し、顔色が悪く見える。」
「本当……?心はとっても元気だよ。」
「君の身体は君だけのものじゃないと言っただろう?労わってくれよ、ちゃんと。」
「――――ふふ、すごい独占欲。そうだった……―――エルヴィンのものだった。」
「――――……おいで。」
エルヴィンの腕の中に収まって、もぞもぞと落ち着く場所を探す。私を背中から抱きしめてくれるのが好き。
温かくて――――落ち着く。
全てが大丈夫だって思えるから。
「――――ナナはこの体勢が好きだな。」
「うん。――――初めて王都で、一緒のベッドで眠った時もこうだった。」
「あの時はもう我慢するのが辛かったな。よく我慢したと今でも自分を褒めてやりたいよ。」
「そんなに?でも――――……ん、あっ………。」
エルヴィンの唇が耳の後ろから首筋に降りて、大きな温かい手が胸をやわやわと弄ぶ。
「――――あの頃の君に悪戯していると思うと、興奮するな。」
「悪い人……。あ、は……ぅ……。」
とても悪戯という言葉では済まないほど無遠慮に服の下に手を滑りこませて、胸の先をぴん、と弾く。
「………ね、だめ、そうやって……また………っ……!」
「また、何だ……?」
「――――っぁあ……っ……。」
耳の淵を舌先でなぞられながら、胸だけでは飽き足らず腹部を滑って―――――ささいな抵抗として力を込めた腿を簡単に開き、すでに自覚してしまうほど潤ったそこを、指でなぞった。
快感を得るためだけに突出した部分を意地悪く何度もくにくにと弄ばれて――――また私は簡単に全身の感覚を支配される。