• テキストサイズ

【進撃の巨人】片翼のきみと

第13章 戦友




「アルル、あいつは俺達に任せろ!お前は引き続き周囲を警戒!!巨人が現れたらすぐに信煙弾で知らせろ!!!」

「は、はいっ!」



ロキ班長に言われるがまま、周囲に目を凝らす。

こんな震えが止まらない私には、それしか出来ない。

とてもじゃないけれど、活躍するなんてこと、できそうになかった。私は食い入るように、彼らの戦いを見守った。

ロキ班長とオリバーさん、ニナさんが巨人の足元で注意を引く。その隙に、高く飛び上がったエルドさんが巨人の項を狙う。

それは、一瞬だった。

巨人は大きな音と共にその場に倒れ込み、不思議なほどに一瞬でその姿は蒸気となって消え去っていった。



「やった!!!!」



すごい。私も、あんな風に巨人を倒せるだろうか。
彼らと一緒なら、怖くない気がしてきた。

と、その時。

彼らのその先に、更に2体の巨人がこちらに向かって歩いてくるのが見えた。



「――――――――――っっ!!ロキ班長!!!うしろっ………!」



彼らは今馬にも乗っていない。

周りには、立体機動を生かせるような木々もない。
平地で隠れる場所もない。

このままでは、いくら彼らでも不利だ……!



「くっそ……このタイミングかよ……っ!!!!」



ロキ班長に、焦りの色が見える。

私は信煙弾を撃つよりも先に、3人の馬を引き連れ、2体の巨人の前に駆けだしていた。

/ 3820ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp