第141章 覚悟
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次の役は女王だと、任せてくださいと―――――引き受けたのは私の意志。
なら、中途半端な事はしない。
胸を張って生きると、約束したんだ。
時期女王が前線にいては困ると、安全な場所で待機だと言われた。
―――――私は初めて、命令に背いた。
エルヴィン団長に掛け合って、自らの決着は、自らの手で付ける。それが即ち民衆の心を掴み――――、新しく“確固たる信じるもの”が出来れば、きっとその心は少し慰められる気がするから。
―――――エルヴィン団長は、団長として私が作戦に加わる事を許可できないと言った。
………けれど。
私の意志を、行動を止めることもできないと――――、暗に“望む通りにやれ”と、言ってくれた。
元父親である巨体が爆薬で吹き飛ばされても――――、涙なんて出ない。そう、わかってた。
私がお父さんの言う事を聞いて、“いい子”に巨人になってエレンを食べていれば、こんなことにはならなかったのかな。
でも後悔なんてしてない。
だって私―――――生まれて初めて、親に逆らった。
生まれて初めて、親子喧嘩をした。
「――――その決着を、ちゃんと―――――つける。」
その飛び散った無数の肉片の中から、吸い寄せられるように私は一つの肉の塊に照準を合わせた。
立体機動を駆使してそれに近付き―――――、力の限り、その生命を繋ぐ項の部分を、まるで過去の自分と決別をするように、切り捨てた。
リヴァイ兵士長、エルヴィン団長……私に選ばせてくれてありがとうございますと、心の中で呟いた。
涙は流さない。
これから私は民衆を導く女王として、生きていく。