• テキストサイズ

【進撃の巨人】片翼のきみと

第137章 革命




「…………へぇ……。仲間を見殺しにして無駄に生き延びるか。そりゃまた……絆の深ぇことで……。」



「まぁな。調査兵団の命には優先順位ってもんがある。それを承知の馬鹿どもの集まりが俺らだ。――――そして、質問に答えないなら仕方ない。」





髭面の右腕を背後にねじり上げて―――――、本来曲がらない方向へと力づくで曲げる。バキッと鈍い音がして、大げさに叫び声をあげた。






「ぎゃあぁあああぁぁ!!」



「うるせぇよ。エレンとクリスタの居場所を言え。」



「し、知らない!!本当にほとんどのことは教えられていないんだ!ケニー・アッカーマンはとても用心深い!!!」



「……アッカーマン……?それがケニー……奴の姓か?」



「………そうだが……?」





――――初めて知った。

ケニーの姓を。

そして………なぜミカサと同じ姓なのか……今は考える時間も、ねぇが……。





「まぁ確かに……奴は教えねぇよな。大事な事は特に……。しかし心当たりくらいあるだろ?思い出すまで頑張ろうか。まだ骨は何本もあることだしな。」





俺が迫ると――――、その目は、まるで化け物でも見るような怯えた目だ。





……こんな目ばっかりだった。

昔から――――俺に向けられる目は。





「―――あんたはまともじゃない……。」



「――――かもな。」





そんなことは知っている。

俺はまともじゃない。

この手を血に塗れさせてもなにも感じない。

それが本来の俺だ。

――――だからできることがある。







なのに心のどこかに刺さった棘のような、小さな痛みを感じた気がした。






/ 3820ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp