第136章 進達
「あはは!何その顔。」
「いや、そんな顔にもなるでしょ。死ぬかもとか言われたら。」
「………私神様って嫌いだったけどさ?」
「は?」
「乗り越えられないほどの試練は与えて来ないんだよ。だからきっと―――――、やれる。」
ロイは少しの間目を丸くして、私を見つめた後――――――、呆れたように、でも“面白い”と言うように、笑った。
「――――それは、滾るね。」
「でしょう?」
私たちはまるで小さな姉弟が悪戯を企むように――――、ニヤリと、笑った。
次の刹那、ロイに強く強く抱かれていた。
「―――――負けるな。そして、死ぬな。」
「―――――うん。」
―――――こんなにも強く、私を信じてくれるようになった。
――――だから私も信じよう。
ロイがもう一つ私についていた嘘も。
全て受け入れて信じるって、決めた。