第134章 恥辱 ※
「――――ほら、エルヴィン団長はどうやって愛撫する?」
「やめて……。勝手に挿れて、果てたら、いいでしょう……?!私の中のエルヴィンを、汚したくない……!」
「―――――言ったはずだね?僕を心から愛してくれるなら、奪わないと―――――。」
「――――……っ……。」
「――――言う通りにするんだ。あなたは僕に逆らえない。」
面白くない、と言った表情で――――彼は身体を起こして、自身の首元からネクタイを緩めて抜き取った。
そして私の目を覆って後頭部で強く結んで―――――視界が閉ざされた。
「――――見えなければ、思い込めるだろう?ほら、彼の手があなたの胸に触れる時は、どうする?」
「――――いや、だ……!」
「強情だな。」
ギシ、とベッドが揺れた。
……ベッドから降りた……?
カタ、となにか引き出しを開けるような音と――――、きゅぽ、と小さな小瓶の蓋でも開けたような、そんな音が―――――した。
次の瞬間、顎を強く掴まれて身体がビクッと跳ねた。
無理矢理口をこじ開けて―――――何かが流し込まれている。
苦い。
気持ち悪い。
なに、これ。毒……?
「――――う、んぐっ………んぅ………っ……げほっ………げほっ……。」
――――流し込まれた喉が焼けるように熱い。鼓動がありえないくらい早く、心臓が飛び跳ねるみたいだ。
「はっ、あ、は……っ……な、に……っ……?」
「――――催淫剤。欲望に素直になる……すぐにね。」
体の内側から、何かが沸き起こるように――――体の芯が熱い。
お腹の奥が、収縮する。
血液が全て――――胸の先や、下腹部に集中して、頭が全く働かない……。ぼんやりと、思考に靄がかかる。
朦朧とした中で、私は―――――エルヴィンを、呼んでいた。