第134章 恥辱 ※
ギシ、とベッドを軋ませて、私の上に覆いかぶさる。
絶対に目を開けない。
目を見ない。
せめてもの抵抗を試みる。
すると、ふっとダミアンさんが息を吐いた音がして、顔を背けたせいで無防備になった耳元で――――低く、囁いた。
「―――いいよ、そうやって目を瞑っておいで。愛しい人だと――――エルヴィン団長にされていると思えばいい。」
「………っ……!」
「あぁ、ゾクゾクするな。その健気に他の男を思うあなたを蹂躙するその瞬間が、待ち遠しい。――――いい声で、良い顔で、泣いておくれ。」
――――あまりに悪趣味で、吐き気がする。
これは挑発だ。
目を開けて彼を見るのが――――どんな顔で私を見下げているのか、見るのが怖い。
エルヴィンと……リヴァイさんじゃない人に触られるのは怖い。気持ち悪い。
とにかく早く終わって―――――……ここから私を解放して欲しい。
「~~~~っ………。」
ダミアンさんの手が、ワンピ―スの胸元のボタンをひとつずつ外していく。乱暴ではない。むしろ丁寧に。
そして胸の部分のワンピースを開いて、ぴたりとその手が止まった。
――――おそらく私の身体の痣や爪痕、噛み跡に驚いたのだろう。
「――――……これは……誰に?」
「――――誰でもいいでしょう、あなたに……関係ない……。」
「ええそうですね。決して愉快ではないけれど―――――ここまでしても、許されるということがわかったから良しとしよう。」
「――――え……あぅっ……!」
野生の獣が相手を仕留める時にそうするように―――――喉元を容赦なく、噛まれた。ぎりぎりと、その力が込められて――――息が苦しい。
「う、あっ…。い、たいっ………、や、め……っ……!」
息が遮られそうになりながら、なんとか手でダミアンさんを押しのけようとしても――――、その大きな身体は、びくともしない。