• テキストサイズ

【進撃の巨人】片翼のきみと

第133章 波瀾




―――――――――――――――――――

サネスが吐いた事実―――――レイス家が本物の王家だという事を二ファがエルヴィンに伝達。すぐに返事を持って帰ってきた。

―――――俺の班……当の本人にも、まだこの事実は伝えていない。

エルヴィンの指示を共有するとともに明かすことになる。



そうなるように、あえて伏せていた。



それは―――――複雑な身の上のヒストリアにさらに残酷な未来を示唆することで、動揺が生まれ―――――、仲間意識の強いこいつらの中でそれは増幅しうるからだ。



エルヴィンの指示と共に明かすことで、『やるしかない状況』を俺が作った。



――――ヒストリアには酷だと思うが、人類を――――、この世界を―――――………ナナが笑って生きていけるための世界を勝ち取るためなら、俺も手段は選ばない。





「ニファ、話せ。」



「はい。では……ヒストリアをどうやって女王に即位させるかの件に関してですが……。」



「―――――え?」
「………?」
「女王……?」





――――ヒストリアも、その他の104期全員がきょとん、とした顔をする。当然か。





「え……リヴァイ兵長?言ってなかった……んですか…?」





二ファも思わずその先を噤んだ。





「……俺の班には言い忘れてたが。現在のフリッツ王家は本物の王家の代理みたいなもんで、その本物の王家はレイス家だ。」





みるみるうちにヒストリアが青ざめていく。

アルミンが、今回の話の要点を問う。





「ヒストリアを女王に即位させると聞こえましたが……それがこの革命の主目的ということでしょうか?」



「その通りだ。ヒストリア、感想を言え。」



「………あ……、私には………無理、です……できません………。」



「だろうな。突然この世の人類の中の最高権力者になれと言われ『はい、いいですよ』と即答できるような神経してる奴は……そんなに多くはないだろうな。……だが、そんなことはどうでもいい。やれ。」





ヒストリアに圧力をかけながらにじり寄ると、ヒストリアは怯えた小動物のように震えながら目を逸らした。



/ 3820ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp