第11章 交錯
「いい詩だな。」
「はい、私も大好きな歌です。」
「その言語は、どこで学んだ?」
「………大切な友人が、教えてくれました。」
「実に興味深いな……!ナナ、他にも君の知る、外の世界に関することを教えてくれないか。」
「もちろんです。………夢みたいです、エルヴィン団長と、外の世界についてお話しできるなんて……!」
私とエルヴィン団長は、時間も忘れて語りあった。
普段の団長とは違い、少年のように目を輝かせて自身の持論を展開するその姿はとても新鮮で、まるでエルヴィン団長の知らない一面を見られたようで、なぜかとても嬉しかった。
ワーナーさん、あなたが教えてくれた外の世界の事は、この閉じられた世界でも私の心を支えてくれているよ。
心の中で、ワーナーさんを強く想った。
どれくらい話していただろうか。
ふとエルヴィン団長が時計を見上げた。