第124章 白日
「――――エレン!!!逃げろ!!!!」
アルミンが叫んだ。
けれどもうその瞬間―――――目の前に閃光が轟いて、熱風と蒸気と共に――――苦楽を共にしていた2人が、尊敬していた2人が、信じていた2人が。
憎き人類の敵の様相に変わり果てた。
―――――なんでだよ。
なんで。
俺の身体を鎧の巨人が掴んで、壁を滑り降りる。
このまま逃げる気か。
それはねぇよな。
これだけ人を殺しておいて。
仲間を欺いておいて。
「ライナー……ベルトルト………!この……っ………裏切りもんがぁぁああああ!!!!」
闘う。
その意志を込めて手を噛み千切って閃光と爆音を響かせた。
2人に必ず落とし前をつけさせてやる。