• テキストサイズ

【進撃の巨人】片翼のきみと

第11章 交錯




私は膝を抱え、子供のように小さくなって恨み言を言った。



「ここ最近は、近くにいるのに、目も合わない………こんな毎日の方が、よっぽど……辛いです……。もう、嫌われてしまったんでしょうか。」



ハンジさんの前では、自分の気持ちがスラスラと言葉にできる。そして、子供みたいに泣いてしまう。そんな私の頭を、ハンジさんは優しく撫でてくれた。




「ナナは、リヴァイを特別な感情で、好きなの?」



「特別な感情で、好き……?」



「一般的にね。愛だの恋だの言われる、ああいう感情なの?」

「…………考えたこともないです。」

「…………それを、考えてみるといいかもしれないね。自分の気持ちの正体をまず知らないと。相手に立ち向かえないじゃない?」

「………はい。考えて……みます。」

「例えば、そうだなぁ……つい彼の事を探してしまう、とか。見つけると嬉しくなる、とか。触れたい、とか。力になりたい、とかね。そんな気持ちに、なる?」

「……………そういう、ものなのですか………。」




私が考え込んでいるその時、扉が開き、エルヴィン団長がやって来た。



「ナナ。こんなところにいたのか。」

「は、はいっ!」

「次の壁外調査について話したいんだが。ハンジ、彼女をちょっと借りてもいいか?」

「ああ、私の話はもう終わったよ!」

/ 3820ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp