第114章 日々 ※
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ベッドに2人並んで横たわり、ナナを背中から抱く。
大人しく眠ろうと思っていたのに。ふと俺が手を動かした瞬間、胸の先にでも掠ったのか、ナナがぴくんと身体をひくつかせて、ほんの少しの吐息を吐いた。見れば、白銀のふわふわとした髪からのぞく耳が、真っ赤になっている。
――――そんな反応を見せられて、何もせず大人しく寝れられるわけがない。俺の恋人は無意識に男を煽るから本当に困る。
ナナの滑らかな肌を感じたくて手を這わせると今度こそ分かりやすく小さな喘ぎ声を上げた。『添い寝と言ったくせに』と言った恨み言を零しながらも、俺の手の動きに正直に淫らに反応する。
たまらなく可愛い。
じっとりと濡れたそこに指を埋めると、何の抵抗もなく歓迎するように愛液を滴らせている。
ああたまらないな。
君の中に俺をねじ込んで、この愛液が追いつかなくなるくらいかき混ぜて、突いて、吹かせて―――――イかせてやりたい。
そんな沸々と滾る欲望を遮ろうとするように、ナナはやめてと言う。あの一件以来、ナナから『やめて』と発せられるとどうしてもたじろいでしまう。
「じゃあなぜやめてと言う……?」
「…………っ……だって……。」
ナナは少し黙った後、はぁはぁと息を荒げながら消え入りそうなほど小さな声で呟いた。
「………欲しく、なって……しまう………。止められなく、なっちゃう………。」
―――――ああもう。降参だ。
「―――いいじゃないか。我慢しなくていい。早く済ませて眠れば問題ないだろう?」
「早く、済まないでしょ……っ……!それに………、今日は、だめ、きっと……恥ずかしいぐらい……乱れてしまう………。」
ナナの理性を崩すように、その蜜口に指を埋める。
「―――あぁ…っ……や、もう、だめ、だったら……!」