第100章 楔 ※
「俺に飼われる覚悟があったなら、そこに命を宿しても――――問題ないだろう?――――俺の為だけに生きてくれ。」
「エルヴィン…っ……おねが…っ……、やだ、怖い……っ……!」
「――――責任を、とってくれるんだろう?」
「――――や……だ…………っ………!やめて、やめてそれだけは………っ……!嫌だ……っ………!」」
「――――本当の俺を見つけてくれて、ありがとうナナ。」
――――脅すだけにしておこうと、意地悪で済ますつもりだったんだ。
――――その言葉を聞くまでは―――――――。
ナナの様子が少し変わった。
肩を揺らすほど息を荒げて、手元のシーツに爪を立てて握りしめ、小さく嫌だ、やめて、と繰り返す。
非力ながら、なんとか俺から逃げようとする。
そしてか弱く消え入りそうな悲痛な声で、それを発した。
「―――――たす、けて………っ………リヴァイ、さ――――――………。」
「―――――………。」
ナナが呼んだその名前を聞いた瞬間、理性など吹っ飛んだ。
ナナが逃げられないように、腰も引けないように力づくで押さえつけて――――――これでもかと言うほどに奥まで打ち付けて――――――ナナの首筋や胸を歯を立てて喰らい、その痕をちりばめながら―――――、その最奥に、濁って汚れきった俺の欲望を注ぎ込んだ。
「――――や………め…、て…………。」
「――――っはは………、君は本当に、俺を煽る天才だな―――――」
呆然と一点を見つめたまま動かないナナの目から、涙がとめどなく流れる。
構わずその身体を人形のように弄び、押さえつけては―――――
心身ともに俺のものだと分からせるために、何度もその奥に注ぎ込んだ。