第100章 楔 ※
ベッドの上で絡み合いながら、エルヴィンが私の胸を食んで――――その手が下腹部に降りて行ったかと思うと、エルヴィンの太い指が、つぷ、と中に挿入された。
「―――――ん………!」
入り口から上壁を擦られながら、さらに奥を探られた時、身体にびりっとひきつるような感覚がした。
「――――ひっ………な、に、そこ……っ……!やだ……っ……!」
「――――奥も感じるように時間をかけて仕込んだから――――そろそろここも、気持ち良くなれるだろう?ほら――――……さらに、溢れて来た……。」
外の快感の核をいじられるのとはまた異なる感覚が、少し怖い。
じわ、と何かが滲む感触がする。
「あっ、だめっ……なん、か、変……!やだぁっ……!」
「――――このままイって。見せろ、俺に。ナナのイく顔と――――、途方もない快感に怯える顔を。」
そう言うと中に入れた指が、圧力をかけながら――――私の中を搔き回して、徐々に、快楽の階段をまた、登らされていく。
「あっ、ぁあ……っ…、だめ、だめ…っ……い、や……ぁっ…エルヴィン、……い、く……っ…!」
無限に広がる快楽の空間に放り出されたように、頭の中が真っ白に抜ける。
「……ぁあぁっ……やっ、イ、く―――――……。」
体温が急上昇して、涙も涎も、体中の水分が抜けていくみたいだ。秘部からも、透明な液が散ったのが見えた。
「―――上手にイって―――……吹いたな、可愛い――――ナナ。」
エルヴィンが引き抜いた指と腕には滴るほどの滴が垂れていて、ぼんやりとしながら息を整える合間に、自分に何が起こったのだろうと少し考えていた。