• テキストサイズ

【進撃の巨人】片翼のきみと

第92章 一時帰団




――――――――――――――――――ーー

――――ナナが兵団に一時的に戻る前日。俺は兵舎の門前で、ジルを待っていた。



「――――何度も言ってるが、まず遅れて来るな。そして遅れて来たならまず詫びろ。」



兵舎からよく見える門前の場所にいつものごとく遅れて来た奴は、まるで悪気も無さそうにだらだらと歩いてきやがる。



「怖ぇなぁ、そんな数分待ったぐらいでよ。早漏とせっかちな男はモテねぇぞ?」

「――――削ぐぞ。」

「はは、悪かったって。」

「首尾はどうだ。」

「おっとそうだな、報告が必要だったよな。ナナの王都生活と中央憲兵の動きだが、相変わらずなにもないぜ。明日こっちに戻ってくるだろ?諦めたのか?奴ら。」

「―――――どうだかな。」

「こんな他愛もない話で報酬をもらってるのが、若干申し訳ないね。俺としては。」

「――――まあ、何もないということが知れたらいい。それと―――――ここで俺とお前が話すことに意味がある。」

「――――まぁそうだな。」



ジルは含み笑いを見せた。

/ 3820ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp