第84章 奞
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「――――リヴァイ兵長!!!あっ、ナナさんも!!」
私が振り向いてその場を去ろうとした時、オルオとペトラが訓練場にやって来た。
「左手……痛々しいっすけど……ナナさんがこうして笑顔でいてくれて……俺、嬉しいです……。」
「ふふ、ありがとうオルオ。」
「………朝食の時も聞いたから、それ。オルオ。―――――でもナナさん、明日にはまた――――ご実家に戻るんですよね?業務伝達で―――――知りました。」
「そうなの。1年半後には戻るよ。そしたら左手も治ってる。」
「――――1年半………。」
ペトラとオルオは寂しそうな顔をしてくれた。
「ねぇペトラ、帰ってきたらまた、斬撃の練習付き合ってくれる?刃を付けられるのは右手だけになっちゃったから、また考えて練習しなくちゃ。」
「はい!もちろんです。」
ペトラは眩しいほどの可愛い満面の笑みで、答えてくれた。