第82章 深愛 ※
「――――っ、ん、―――――……んぐ…………。」
小さな口で、小さな舌でちゅ、ちゅ、と音を立てて、一生懸命に愛撫する。ナナが俺を咥える顔を見てるだけでも息があがる。
「ん、あ…………っ、いい、ナナ………っ………!」
「…………ぅ……んぐ、………っ………。」
ナナが喉の奥まで、俺を導き入れる。
狭い喉奥に当たるのがわかる。苦しくないのか。
俺の反応を確かめながら、頭を上下させる。その涎で濡れ光る男根を小さな手が握りしめて、先端に与えられる口内の温かさと舌の絡みつく刺激で、持っていかれる。
「駄目だ、ナナ………出て、しまうから……っ………、もう、離せ……っ……!」
制止したいのに完全にナナを止めきれないのは、このままイかされてみたいという願望があるからだ。
案の定ナナは嬉しそうに、俺がイくまでやめようとはしない。更に厭らしく舐め上げては喉奥に導いていく。
「あぁっ……、イく、ナナ………っ………!」
椅子をがた、と鳴らして身体を震わせた。
ナナの口の中に、大量に射精した。
とんでもないことをしてしまったという罪悪感と共に、沸き上がる興奮も否めない。
「――――………ん、ふ…………。」
出きったことを確認したのか、ナナがゆっくりと俺を口から解放した。
「――――口を、開けて……ナナ。」
ナナがゆっくりと口を開くと、その中には白く濃い精液が舌に絡んで、口内に溜まっている。
彼女の体内に出したという事実にゾクゾクと言いえぬ興奮をする俺は、おかしいのだろうか。
「悪かった………君が、厭らしすぎて………我慢、出来なかった………。待て、紙にでも吐き出して―――――。」
ナナは口を閉じると、顎を上げて、喉を鳴らした。
「おい――――ナナ………!」
淫靡に笑って、飲み込んだ事を示すように舌をぺろりと悪戯に出して見せる。俺は片手で顔を覆って椅子にもたれかかった。
「―――――参った。期待を裏切りすぎるにも程がある。」
ナナは褒められた子供のようにどこか自慢げに、ふふんと鼻を鳴らした。