第78章 抗
「お前はいつになったら俺の言うことを素直に聞くんだ?」
「いつになっても、遵守すべきことはしますし、聞けないことは聞けません。」
「――――……クソ生意気だな……。」
また怒られるか……迫られたら、どうやってかわそうか……そんな事を考えて間合いに気を付けていると、次に飛んできた言葉は思ってもみない事だった。
「――――親指で引けねぇのか。」
「え……。」
「左に刃はつけるな。逆手とは違う逆の持ち方で、親指なら力も入るだろう。ただし、瞬時に判断して2個あるトリガーを使い分ける必要がある……難易度はクソ高ぇがな。」
「は、はい!やってみます……!」
親指でトリガーを引いてみると、なんとなく行けそうだ。けれど、リヴァイ兵士長の言う通りトリガーは2つあるから……親指一本で瞬時にどちらを引くのかによってわずかに指を動かさないといけない。うん、でもこっちのほうが練習すれば可能性はあるかもしれない。
「できそう……!」
「ふん………。」
「あの、ありがとうございます……!」
「せいぜい訓練しろ。2日前までにモノになってなきゃ―――――どんな手を使ってもお前の出陣は阻止する。足手まといはいらねぇ。」
「はい!!!」
リヴァイ兵士長はまた不機嫌そうに、私に背を向けた。
「――――俺の視界に入らないところで死ぬな、寝覚めが悪くなる。」
そう言ってまた、瞬時に姿を消した。
相変わらずなんて不愛想で、平坦な言葉。
でも私は、また頑張れる。
親指をトリガーにかけて、アンカーを射出する練習をひたすら繰り返した。