• テキストサイズ

【進撃の巨人】片翼のきみと

第75章 再燃




ナナがリンファの消えた方を見つめて、その胸騒ぎに追いつめられたような顔をする。



「―――――耐えろ、動くな……!警戒しろ、自分の身を守れ……!」



ナナの姿を遠目で確認しながらそう呟いてみても、あいつがリンファよりも自分を優先するなどあるはずもなく、取り乱してリンファの消えた方へ駆け出した。

――――おそらく、周りなど見えていない。



リンファのほうの状況を伺うと、更に数十m離れたところで、大柄な男に馬乗りにされて刃を突き付けられている。

――――やっぱりか……!



「――――くそ……っ……!」



走って間に合う距離じゃねぇ。

立体機動を使うしかないとアンカーを射出した瞬間、視界の隅で―――――ナナの目の前に深くフードを被った男が立っているのを見た。


―――――――心臓が縮む心地を味わったのは、久しぶりだった。

/ 3820ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp