第7章 調査兵団
「………お前の同室のリンファだが。」
「はい………。」
「訓練ではいつも熱心だ。もともと器用だが、それを驕らずひたむきに努力をしている。そんなあいつから見れば、訓練も受けておらず、夢だの甘ったるい事を言っている存在は不愉快だろう。」
「………はい。」
「……なら、お前が決して甘ったるい想いだけでここにいるわけではないと、あいつに証明しろ。言葉ではなく、体現しろ。お前のやるべき事をやれ。」
「………言葉ではなく、体現する………。」
リヴァイ兵士長の言う通りだ。言葉だけではだめだ。彼女に語った私の覚悟を、ちゃんと形にしないと誰も認めてくれるはずがない。
「……あいつの立体機動の操り方は見事だ。」
「………!!」
私の背中を、ほんの少し、押してくれる。私は滲んだ涙を隠すように、ティーカップを両手で包み込んで口をつけた。
「……あとはサッシュだが。」
「はい……。」
「頭は悪いが、身体能力は優れている。戦闘能力では指折りの実力だ。それゆえに、上官の見えないところでああいった振る舞いをすることがある。実力を誇示したいのだろう。……まぁ、お前に絡んだのは他の意図があってのことだと思うが………。」
「他の意図………?」