第73章 夜這 ※
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ナナは頬を染めながら、長いネグリジェの裾下から手を差し込み、下着を抜き取った。
そのままネグリジェも脱ごうとしたが、俺はそれを止めた。
「――――そのまま……着たままがいい。女神のように綺麗だ。」
「――――??わかった……。」
よくわからない、と言った顔で、でも了承したナナは引き下げていた襟元を正してその可愛らしい胸を隠してしまった。
「いや、そこはそのままじゃないと駄目だろう。」
そう言いながら、指でまた襟元をぐいっと引き下げる。
「あっ………!?……駄目ってなに……エルヴィンの性癖……?」
「こんなものは性癖に入らないよ。男はみんなこういうのが好きだ。」
「…………着てるのに見えてるのが、逆にすごく……恥ずかしいんだけど……っ……。」
「それが醍醐味なんじゃないか。」
「…………エロじじぃだ。」
「俺に喧嘩を売らない方がいいぞナナ、簡単に君の意識ぐらい飛ばせるんだぞ?」
「そんなこと言うなら、私の中に入らせてあげない。」
「ここまで臨戦態勢にしておいてそれは困る。」
あからさまに困った顔を向けると、ナナはとても無邪気に笑った。
「――――変なの。」
「ふふ………。ナナ………混ざり合おう、心も身体も、体温も全て―――――。」
「――――うん………。私に、させて……。」
ナナはそう言うとネグリジェの裾をまくり上げて口に咥え、俺の上に跨った。
「待てナナ、慣らさないと―――――濡れてないと、痛いだろう?」
ナナは真っ赤になって俯いたまま、俺を自身の入り口に宛がった。
俺はそこに指一本触れていないのにとろとろに蜜が溢れて、早く受け入れたいとでも言っているようだった。
「――――は……、弄られなくてこれか……淫らだな……。最高にそそる――――……。」