第73章 夜這 ※
「――――今日はこれ、食べてもいい……?」
「………そんなこと……しなくてもいいんだぞ……?」
「したいの………。」
甘えるように上目遣いで乞うと、エルヴィンは観念したような表情で頷いた。
許可を得た私はエルヴィンの衣服を下げて、それを露わにする。その大きさにまだ慣れなくて驚くけれど、優しくそっと手で包んだ。
前にシャワー室でしようとした時はすぐに拒まれてしまったから―――――今日は、気持ちよくしてあげたい。
「……上手じゃないと思うけど、頑張るから――――。」
「――――っ………あ………。」
舌先で先端をちろちろと遠慮がちに舐めていく。
反応を確かめながら、どこがいいのか探っていくのが面白い。
エルヴィンが眉間に皺を寄せて切ない声を漏らしてくれたとき、口の中から喉にかけてそれを迎え入れた。
「んぐっ…………!」
「あぁ、ナナ……君のそんな厭らしい顔……見てるだけで、飛びそうだ……っ……!」
エルヴィンの大きな手が、私の頭に添えられた。
きっともどかしくて、もっと動かしたいということなんだろうと理解し、ぐぷ、ぐぷと音を立てて頭を上下させる。
苦しい。
でも、気持ちいいって、言って欲しい。
いつも私ばっかり、おかしくさせられてしまうから。
「ナナ……っ……すごい………っはぁ、いい……!」
「……ぷはっ…………き、もち……いい?もっとする………?」
「……ああ、すごくいいよ。――――でも駄目だ、もう君の中に入りたい………ナナ、その熱で、俺を溶かしてくれ―――――…。」