• テキストサイズ

【進撃の巨人】片翼のきみと

第73章 夜這 ※




「いやあのな、ナナ……。」



「ん?」



「夜這いをしてきた愛する女性を、キス一つで帰せると思うか?」



「よばい……?ってなに……?」





ナナがきょとんとした顔で俺を見上げる。

そうか、そういった色事に関する情報源を君は持たないからな。教えがいがある、とまたこの胸が高揚する。





「夜這いとはだな。」



「うん。」





ナナの耳元に口を寄せて、囁く。





「――――性交することを目的に、夜に異性の寝所へ忍び込むことを言う。」



「!!!」



「――――目的を達成しないまま帰すのは男が廃る。」





弱いのを知っているその耳に舌を這わせると、ひゃ、と小さく甘い声を漏らして身を捩る。





「知らなくて……っ……、目的になんか、してないから……あの、遠慮しておきます……!」



「遠慮しなくていい。もう俺はその気だ。」



「―――ここ、私の家……!」



「ああそうだが?何か問題が?」





ナナは顔を赤くして異議を申し立ててくる。





「お母様もロイも、ハルもいるから……っ!」



「そうだな。もし誰かにバレたら―――――俺は非常に気まずいし、軽蔑されるのは辛い。」



「ね、だから――――。」





落ち着いて、とばかりに俺をなだめようとあやすように頭を撫でてくる。

その細い手首を掴んで力を込めて押さえつけ、抗えないことを解らせる。

ナナはよく俺の色気が漏れてると言うが、本気で使うとどうなるか見せてやろうじゃないか。





「――――バレるかもしれないスリルがたまらなく興奮するな。」



/ 3820ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp