第6章 入団
私はリヴァイ兵士長が覚えていてくれたこと、私を労ってくれたことが嬉しくて、笑みがこぼれてしまう。
両手でカップを包み、顔を近づけてその香りを吸い込む。
「………いただきます。」
口をつけると、さわやかでどこか優しい味わいが口に広がる。
「おいしい………。」
「………そうか。」
リヴァイ兵士長も続けてカップに口をつける。
「………その戸棚に茶葉とカップが入っている。この部屋で執務に当たる時は、好きに飲んで構わない。」
「そんな………リヴァイ兵士長の紅茶を頂くなんて……私には勿体なくて………。」
あまりに嬉しい気づかいに、謙遜する。
「………そうか。では、ここで執務に当たるときは、三時間に一度、茶を淹れろ。二人分だ。これは兵士長からの命令だ。」
「………はい……!」
「それと、もしお前の気に入っている茶葉があるなら、いつか持って来い。興味がある。」
「喜んで!たくさん持ってきます!」
「ああ。」