第63章 番 ※
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狭いシャワー室に2人。自然と身体が触れてしまう。
それに―――――この状況はどうしても思い出す、リヴァイさんとの初めてのあの日の事を。
それを悟られないように、なるべく手早く身体を濯いで出てしまおうと石鹸を手に取った。が、その手首は後ろからエルヴィンに掴まれ、ゆっくりと振り返ると、激しく欲の滲んだその蒼い瞳で見下ろされるだけで全身が強張る。
エルヴィンがシャワーの蛇口をひねり、温水が頭上から降り注ぐ。
水も滴る――――とはよく言ったもので、水を纏ったエルヴィンはとても妖艶で美しく、魅入ってしまう。ぼぉっとその目を見つめながら、無意識に自分とはまるで違うその逞しい身体を確かめたくて胸に触れていた。徐々にお臍のところまで滑らせると、そこまで反り返って勃ち上がるエルヴィンの男性器に手が触れた。
「――――…あ……ごめ、なさ……っ…。」
思わず恥ずかしくて手を引こうとするが、その手をぐっと掴まれた。
エルヴィンの、息が荒い。
はぁはぁと息を弾ませながら、耳元でそれをねだられる。
「――――ナナ、触って。」
そのまま手を誘導されてそれに手を添えると、熱くて固くて大きくて―――――つい、私の中の好奇心に火がついてしまう。
「……すごい、こんなに………。」
「……っ……上下に……扱いてくれ……ナナ……っ……!」
「こう………?……すごく固くて……大きい……。」
「―――――あ……ぁ、いい……上手だ……。」
私の小さな手では包み込むのもやっとなほど張り詰めているそれが、とてもいじらしくて愛しく思う。エルヴィンの弾む息に交じって、艶やかな声が漏れる。