第2章 これからどうしよう
「お前、もう帰れ。今なら家に母さんがいる筈だから、言ってそのまま病院行ってこい。」
お兄ちゃんが心配そうに言うのを、私は手で制して断った。
「…いや、大丈夫。全く問題ないから。どこも痛くないから。」
「その割にはお前顔が青いぞ。」
青くもなるよねぇ、そりゃあ。
死の宣告を受けた様なもんだよ?
前世の記憶と共に、NARUTOの話も粗方思い出した。
物語通りとするなら、近い将来うちは一族はイタチによって全滅する。
「とりあえず、私は帰るから…。」
私はとぼとぼと歩き出した。
「…送って行こうか?」
後ろからお兄ちゃんが問いかけるが、私は黙って首を横に振る。
そして、そのまま山を降り始めた。