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もう一度、を叶えるために。first

第13章 変わりゆく日常と濃くなる影




同じ要領で、ボス以外の三人を沈めた。
本当に下忍と同程度?って思うほど呆気なく倒れていった。
私達は転がってる奴らを手際よくロープで縛り転がすと、顔を寄せ合った。
多分、スケアさんが影分身で相手してるんだろうね。
残党達に逃げ出す気配はまだない。

「どうせだったら一対一でやってみる?」

「リーダー格はパス。」

即答やね、トウキ君。

「俺も。っていうか、どこで戦ってんの?」

ユウの問いに、私は見回して探す。

「あ、あそこだ。多分あれ。」

「入り口側に一番近い方か。」

「じゃあ、それ以外で加勢に入るぞ。引く時は引けよ。」

「勿論。問題はエニシだろ。」

「失礼な。実戦で無茶するほどバカじゃありませんー。」

私達はそう言い合って、それぞればらけた。


迷いなく進んでいって、敵に足払いをかけると素早く岩の拘束をかける。
あっという間すぎてつまんなかった。
予想通り相手をしていたのはスケアさんの影分身で、彼は苦笑しながらボンっと姿を消した。

「てめぇ!このクソガキが!乗るんじゃねぇ!!」

私は岩の上に腰を下ろすと、ならず者を上から眺める。

最近、幻術の精度がちっとも上がらないんだよね。
兄ちゃんから幻術かけてもらってそれを参考にかけるんだけどまったく出来ない。
かけてもすぐに解かれちゃうし。
兄ちゃんに言わせると、

『何だ、そのへなちょこの幻術は。』

となる。
これって兄ちゃんが相手だから?
ほら、格上相手だとかけづらいって言ってたし?

そこで、こいつの出番だ。
明らかな格下相手に私の幻術は通用するか否か。

「ひっ…!そ、その眼…!」

「そう、写輪眼だよー。」

いざ、実験!!

「うわあぁぁぁー!!……。…あ?」

……。

嘘でしょ…。
破られた。

「へ、へへ…。うちはっつっても大したこ」
「言うと思ったわ。」
「へぶっ…!」

ここはやっぱり顔面パンチでしょ。

それよりも…。

「ショック…。」

うちはなのに幻術が出来ないなんて…。

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