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もう一度、を叶えるために。first

第12章 ここが人生の分岐点だったのかも…





はあ、はあ、はあ…。

息が上がる。


トウキ達との修行とは比べもんにならないくらいハード。

夕焼けが混じる暗い黄昏時。
昼間とは違って五感をフルに使う。
どこからクナイが飛んでくるか分からないから…。

「エニシ、呆けてる暇はないぞ。」

カキン!!

「分かって、る!」

イタチから飛んできたクナイを自分のクナイで叩き落とした。
その隙を狙うかの様に、兄ちゃんがイタチにクナイを振り上げる。

ガキン!!

「お前は隙がないな、相変わらず。」

ドカッ!!

蹴り上げた脚を腕で受け止める兄ちゃんも中々…。

「お前もな。」

ギチギチギチ…と音がする様な気がする程には力が拮抗している。

…いや待てよ?
これ、チャンスじゃん?
イタチも兄ちゃんもお互いに気を取られてる。

私はそろりと静かに印を組む。

「火遁、豪火球の術!!」

いける!

ドォン!と音がして、

「…あれ?」

木が一本ポッキリ折れて横倒しになった。
じゃああの二人は?

私は取り敢えず距離を取ろうと、その場から離れて手前の木に飛び移る。

すると…。

ストン!!
と、小気味いい音と共にクナイが足元ギリギリに突き刺さる。

「あっぶなっ…!」

私は慌てて一番太い木の枝に飛び移る。

すると、

「……!」

木陰から兄ちゃんが躍り出てきて…。

「水遁、水牢の術!!」

そのまま囚われた。

…影分身がね!

「どりゃ〜!!」

「……!」

ふふん♪
驚いてる驚いてる。

そりゃそーだよ。
なんせ、水牢の術の”後ろ”から躍り出たんだから。
ここ最近、影分身を結構頑張って練習したのよ。
相手の術の発動と同時に身代わりにする為に、自分の影分身を前へと加速させて、私は影分身を踏み台に真後ろに飛ぶの。
中々タイミングを上手く掴めなくて苦労したんだよね。

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