第11章 うちはの会合に初参加です
会合、か…。
自分には全く縁の無い話だったし、兄ちゃんもそれとなく私を遠ざけている感じだったから、あまり気にする事がなかった。
会合と言えばクーデター…。
演説もやってきたし、里からの非難の目は多少なりとも薄らいでる筈だから、そんなに進んではないのかな、なんて思ってだけど、実際のところどうなんだろう。
兄ちゃんも何も言ってなかったし、停滞していると思いたい。
考え込んでいると、隣にいた母さんが私の手を握った。
「エニシ…。会合、気が進まないんだったら出なくていいわよ?」
母さんもうちは一族。
そこで何が話し合われているか知ってるんだね。
「大丈夫、行くよ。」
自分で見てみなければ現状を知る事なんて出来ないし、自分がやっている事が良いのか悪いのかも分からない。
でも、母さんが心配そうに私を見るから、逆に手を握り返した。
「下忍合格したから呼ばれたんでしょ?なら嬉しい事じゃん。」
大丈夫だよ、と言ってぽんぽんと母さんの手を叩く。
「夜、一緒に行こう。」
私が笑うと、母さんも少し笑って頷いた。