第10章 下忍スタート
「第二班はいるかな?」
待機室で待っていた私達に声がかかった。
そちらを見ると、柔和そうな男の人がこちらを見ていた。
尋ねた割に確信がある感じ。
私達は一瞬顔を見合わせた後、同時に席を立ってその人の側に行く。
「やぁ、初めまして。これから君達の担当上忍になる犬塚です。よろしく。」
集まった私達を順に見つつその人は言う。
犬塚家の人なんだなぁ。
「よろしくお願いします。」
私がすんなり返事を返すと、先生は少し意外そうな顔をした後、微笑んだ。
私に釣られる様に、トウキとユウも、お願いします、と挨拶をする。
「折角だから、場所を移動して自己紹介をしよう。」
特に異論もなかったので私達は先生について行き、待機室を後にした。