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【R18】愛と祝福を【金カム】

第1章 キス/尾形・現パロ※




事の発端は一ヶ月程前
彼、尾形くんが働く
BARに足を踏み入れたのがきっかけだった


会社の飲み会帰り
何となくまだ飲み足りなくて
一人で繁華街の外れを歩いていた時だった


ひっそりと佇むBARが
目に止まる


外観は小洒落ていて
扉にOpenと書いてあった


引き寄せられるように
そっとドアを押す


「いらっしゃいませ」


低く心地良い男性の声が
聞こえ視線を前にやると
正面のバーカウンターの中で
グラスを拭く男性


他にお客は居らず
もしかしたらもう店を閉めるのでは…
そんな事を思いながら口を開く


『まだ…お店やってますか?』


「大丈夫ですよ」


少し安心して
開けっ放しだったドアを閉め
中へと足を踏み入れる


バーカウンターへ近づき
一番右端の背の高い丸椅子に座る


「お飲み物は何にしますか?」


『えっと…』


酔いが覚めぬ
ぼんやりとした脳みそを動かし


『ハイボールで』


と答えた


ぼーっとカウンターの中の
男性を目で追いかけた


ツーブロックの髪型を
オールバックにし
顎髭を生やした男性


頬に左右対照的に出来た手術痕
そんな傷が有りながらも
顔立ちはそこそこイケメン


体格も中々…


それに加えて
ミステリアスな雰囲気が
彼を包んでいる


「…穴が空きそうだ」


『…えっ?』


呟かれた彼の言葉に
ぴくっと肩を揺らした


「そんなに熱い視線を送られたら
穴が空いてしまう、と言ったんです」


ぼーっとしていた思考回路を
すぐに切り替えた


酔いが回っていると
つい口元が緩む


『…ふはっ…そりゃあ、
こんなイケメンなお兄さんが
目の前に居たら
つい、じっと見つめてしまいますよ』


揶揄い混じりの一言に
彼は一瞬目を丸くし
カウンターの上のコースターに
ハイボールを置いた



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