第1章 無口な彼の言葉責めー水柱・冨岡義勇
「お待たせしました~!このお茶、すごーっく美味しいんですよ!冷めないうちに飲んでください!」
「あぁ。」
彼はお茶を口に含むと思いの外熱かったようで、
ビクッとなっていた。
「ふふっ、大丈夫ですか?ちゃんとフーフーしてくださいね。」
そう言うと彼は素直にフーフーとし始めて、
とても可愛らしかった。
「うまい…。」
「よかった…!これ私が1番好きなお茶なんです!」
「そうか。」
先ほどから、彼の様子がおかしい。
お茶で舌を火傷したのかな…?
心配になって、彼の近くに行った。
「火傷でもしましたか?なんか変ですよ?」
その瞬間だった。
ードサッ
私は彼に組み敷かれていた。
「へぇっ?!?!どうしたんですか?!?!」
「煽るな…。それに…夜に軽々しく男を家に入れるんじゃない。」
「とっ、冨岡さ…こういうのは好きな人とするんですよ?!」
「そのくらい…知っている。」
「え…?」
「お前が…が好きだ。」
突然の告白に固まってしまった。
そんな私の唇に温かい感触があった。
接吻…されている…彼に。
「…?!?!」
私はすぐに唇を離した。
「嫌…か?」
「そうじゃなくて…!あのっ、急なことて混乱していて…。」
「そうか。でももう手遅れだ。今更止めてやれない。」
そう言うと彼は獣のように私の顎をくいっと上に向け、後頭部をガシッと押さえた。
「んんっ!!」
優しい接吻から、荒々しく角度を変えていく接吻に変わった。
待ってと言おうと開いた口に彼の舌が侵入してきた。