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あなたに捧げる【鬼滅の刃/短編集】

第1章 無口な彼の言葉責めー水柱・冨岡義勇


「会計は済ませるから外にいろ。」

お会計のときに、彼はそう言った。
私に気を使わせないためだろうか。
私は従って外で待っていた。

空を見上げると、とても綺麗な月が浮かんでいた。

少しして彼はお店から出てきた。

「あっ、冨岡さん!ご馳走様でした!…義勇さん。」
「構わない。送る。」
「え?!ひとりで帰れますよ!」
「変な男なんてたくさんいる。数人で来られたらどうする?」
「う…じゃあ…お願いします。」

彼は歩くスピードを私に合わせて歩いてくれた。

「すごく…月が輝いていますよ。」
「そうだな。」

彼も空を見上げて、月明かりに目を細めた。
その横顔はとても綺麗だった。





「またな。」

家に着くと彼はそそくさと帰って行こうとした。

「あっ!待ってください!」
「なんだ?」
「よかったらお茶でも…?」
「…!」
「今日のお礼にです…ダメですか…?」
「い、いいのか。」

私は彼を部屋に招き入れた。

「好きなところに座ってください。」

彼は素直に腰をおろした。
私は1番美味しいと思っているお茶を入れて、
居間へ向かった。
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