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ガラス玉と鉄の弾

第2章 出会い


『はーーーーっ、うめえ。』
「あのさぁ…女なんだからさぁ……」
『何だ、尾形。今の時代に女とか男とか言ってたら色々ダメなんだぜ?』
「お前…呼び捨てにしやがって」
『男女平等の時代だ。…にしてもさぁ、おうどん美味しい。あたたたまるぅ〜。ほっこし』
「(こいつは、うどんが好きなのか)」


宿から少し離れた蕎麦屋で【うどん】を啜る2人


『んな、ジロジロ見んじゃねーよ。』
「口悪すぎ」
『黙れ、尾形。』
「……。尾形上等兵だ。」
『いや、尾形だ』
「さっきまで尾形さんだったろ」
『もう、尾形だ。』
「ッチ」


なんだこの女は
さっきよりも生意気だ
俺が奢ってやってるってのに
2杯も食ってる
そしてこの口の聞き方だ

だけど…なんだ……






【悪くないんだ///////】





いかん
何考えてんだ俺
こんなクソ女ごときに振り回されちまってはいかん



『尾形さん』
「さん?」
『尾形が良かった?』
「いや…好きなように呼べばいい。」


調子が狂う


『尾形さんは、お腹いっぱいなんですか?』
「ん。」
『少食かよ』
「あ?」
『あ、もしかしてお金足りないとか?あーーん、それは申し訳ないことしてしまったわー』
「んな事ない。そんな腹が空いてないだけだ。そして俺は上等兵だ、金はそこそこ持ってる」
『ごっちゃんです……いつか、ちゃんと恩は返させてくださいね』
「…金塊が手に入りゃ、それでいい。」
『…本当に私でいいと?』
「あぁ。」


たまに出てくるのはお国言葉だろうか
そして俺はお前じゃないと前に進まない気がする
技術といい知能といい…役に立つ


「せいぜい足手纏いにならんようにな」
『保証はできんが努力はする。殺す殺さないも自分で判断するから』
「頼もしい」


こうやって平気で人を殺すと言ってるところ
なかなかイカれてる


『あ、尾形さぁ〜ん』
「ん?…!!」

急な上目遣いはやめて欲しい

『うふふふふふー』

そう言っては俺の方に頭を乗せてきた


「ちょ、やめろ」
『えへへへへ〜』
「な…なんのつもりだ」
『(銃を構えろ。向こうの席のやつがこっちを見てる。向こうは3人、銃を持ってる)』
「!」



油断し過ぎた
第7師団か


『(せーので撃つよ)』
「ん」
『(せーの)』



パァァァァン
パァァァァン


一瞬だ。
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