第7章 不器用*花京院典明
その問いに答えない承太郎。
もう何年もの仲だ。論理的に動く承太郎のことだし、何か深いわけでもあるんだろう。
この子に関しては論理的に動けないようだけど…
「あぁっ?!こんな時間!!?承太郎さん、私はここで失礼します!!」
「あ、ちょっと待って。僕がよろしければ送っていくよ。いいだろ、承太郎」
「…」と承太郎は無言だった。歳をとって少しは感情がわかりやすくなったな。と感じる
「でも…」
「僕もこの町に来たばっかで色々知りたいんだ。ね、人助けだと思って」
そういうと彼女は「わかりました」と快諾。
「じゃあ承太郎、また昼過ぎに帰るから〜!」
「やれやれ…」