第6章 歳の差*東方仗助
「この赤いアザ、なんすか?」
彼女の耳から手で押さえている胸部付近に赤いアザが何点か付いている。
蚊…じゃあねえな…
「こここここれは…ちがうの!古傷…なの…」
「いーや、さん嘘っすね。承太郎さんっすか…?」
「………んちがっ…」
やっぱり…。
この人は承太郎さんに俺を重ね合わせてるのかもしれない。
そう思うとやるせない気持ちがどんどん湧いてきた。
「ひゃっ!!」
「声抑えないと帰ってきた時バレるっすよ…結局俺は承太郎さんの二番煎じ、って事っすかねー」
「ち、ちがうの!そういうつもりは全く…うっ!」
「そう考えたら承太郎さんの匂いするかもしれないっすね〜…」
押し倒すと同時に彼女の手が解けてあらわになったそれに口を付けた
「じょ…じょう…すけくっ」
「めちゃめちゃ弱いじゃあないっすか。承太郎さんの方が上手いっすか?」
「ちがうの…ち、が!」
「なにがっすか、俺遊ばれてるんすか?悪い人っすね」
あ、やべえ本音がポロポロ溢れちまった。
さん…泣いてる…
「あ… さん…?俺…めっちゃ良くないこと言ったっすよね…」
「ち、ちがうの仗助くんっ…この赤いアザは本当に古傷なの…先月負傷してまだ治ってないの…
キスマークっぽく見えるかもだけどこれ…本当に…うぐっ」
へ?
じゃあ俺のしたことって…
冷静に今に状況…彼女の上に馬乗り…手で拘束…
めちゃめちゃサイテーじゃあないっすか…
嫉妬してこんな泣かせて……