第2章 姉への想い①*ジョルノ
「ぐっ……まじで吐きそう……」
「はぁぁぁぁ?まだ飲めよ?おいコラオメーが売ってきた喧嘩だろーが!」
「ぐ、無理です…」
っとマスターが置いたバケツに吐く男。
男、17。私23杯。つくづくこの強い肝臓には感謝しかない。
この男の所属しているサークルの大学生達もどん引きしている。
「今日は張り切ったねちゃん。」
「いやいやこれくらい余裕ですよ!他の挑戦者いますかー!」
「おまえマジでおかしいって。俺なんかもうウィスキー10杯飲んできちいよ…うえっ…」
「は、吐かないでよ!マスターこいつが払えなかったら私が後日払うから!とりあえずミスタの分だけ置いとくわね」
「まいど〜、またいらっしゃいね。」
そういって多くのギャラリーを押しのけてバケツとミスタをタクシーに乗せて私は帰路に着いた。
今日は張り切りすぎたのか少し緊張が解けてふらふらと自宅のアパートの階段を登る。
なんかドアの前に人が座ってるような…?
「お酒くさいです。今何時だと思っているんですか。」
「11時…?」
「いえ、2時です。あれだけセーブしろと言ったじゃあないですか。」
「でもちゃんとこうやって帰ってきた…よぉ…ミスタもタクシーに住所言って送ったし〜…」
ボフンっともたれかかる。あ、この匂い。
「ジョルノだぁ…」
「視認できないんですね。飲み過ぎです。何杯飲んだんですか。」
「あのね、大学生とテキーラ何杯飲めるかゲームしててね、それでね…」
「何杯飲んだかを聞いているんです」
「20くらい…?」
はぁっと大きなため息が頬に当たる。
「何も変なことしてないなら咎めませんが、ほどほどにしてください。本当に心配なんです。」
「大丈夫だって、おとこよりつよいしーわたし。」
「違います。健康面ですよ。体を壊したらどうするんですか。」