第1章 銃と薔薇
「おじさんは…?おじさんはどうなったの…?!」
すると祖母は俯き「不慮の事故で亡くなったわ」と小さな声で言った。
私はそれと同時にスッと心の中がスッキリした感覚になった。
これでジョルノは殴られなくなる。
そう安堵したのだ。
「ジョルノ君のお母さんも錯乱状態で。おばあちゃんが駆けつけた時には泣きながら蹲っていたわ。ジョルノのせい、なんて言ってたけど、おばあちゃんはあなたたちの味方よ」
そう優しく私の頬を撫でた。
「あなたは勇敢ね。背中に傷を負ってまでジョルノ君を守って。
少し大きな傷にはなってしまったけど、それはあなたの勇気の勲章よ。立派ね」
「おばあちゃん…っ!」
『はいはい、怖かったね。えらいね。』とおばあちゃんは私を宥め続けた。
その後ジョルノもすっかり元気になり、前より口数が増えた。
ジョルノの母親はあれ以来、精神的に病んでしまい親権を手放した。
養子ではないが家の家族がジョルノを受け入れ、生活面は全てうちの親戚一同がバックアップすることになった。
後から承太郎さんに13歳の時に聞かされた事だが、あの父親は私のスタンドで無くなったらしい。
直接殺したわけではなく、近くの椅子に私の蔓が絡まり転けて机の角に瓶と一緒にぶつけ、瓶で首を切り即死したらしい。