• テキストサイズ

過去⏩️今 ~記憶の物語~[呪術廻戦]

第9章 料理人


宿儺は老婆に言われた事を守り、あすか の体術を止めさせた。
また、食事作りは老婆に任せてある料理人兼世話人が見つかるまで宿儺が担当した。

『宿儺さま…私も少しは料理などしたい』

動く事を制限されてしまった あすか は老婆の所に行くことだけが唯一の楽しみになった。



『御婆さま、妊婦という者は そんなに動いてはいけないのですか?』

腹の子の定期検診のために訪れた老婆に、あすか はそう尋ねた。

「ん? 生まれる前まで普通に生活して良いぞ?」

老婆の言葉に、あすか は頬を膨らませた。

『宿儺さまが何もさせてくれない』

宿「腹も少しずつ大きくなっているのだ、何かあったら困るだろう」

あすか の隣で腕を組み、子が生まれるまでは何もさせない、と言わんばかりに宿儺はそう言った。

「ケヒヒヒ、あすか、そう怒るな。
宿儺の気持ちも分かっておやり。
どれ…。腹の子は順調だな」

あすか の腹に聴診器を当て、そう言う老婆の言葉に あすか も宿儺も安堵した。

宿「ところで御婆、料理人はまだ見つからんのか?」

「目星はつけている。あとは当人の返事次第だ」

宿「子が生まれるまでには頼むぞ」

「当たり前じゃ」



そして次の診察のため、老婆の所へ訪れると。

「宿儺、あすか、裏梅だ」

老婆は自分の隣に座る白髪の少年を紹介した。
少年は冷たい眼をし、表情を変えずに2人に会釈をした。

『はじめまして、よろしくね』

宿「御婆、本当に信頼できる者なのだろうな」
/ 201ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp