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過去⏩️今 ~記憶の物語~[呪術廻戦]

第8章 契り


自分の過去を話した宿儺は、ケヒ と笑い、

宿「つまらなかっただろう」

と言った。

『うぅん。教えてくれて ありがとう』

あすか は嬉しそうに笑った。
あすか の笑顔を見て、宿儺は自分の胸がトクンと高鳴ったのを感じ、とっさに あすか から視線を反らした。

宿「…俺は、誰かに自分の話をした事はない」

そう言って、宿儺は真っ直ぐ あすか を見た。

宿「俺は あすか の事を特別な感情で傍にいて欲しいと思っている」

『えと・・それは・・・?』

いつに無く真面目な表情で そう伝えてくる宿儺に照れながら、あすか は聞き返した。

宿「…俺は これからもずっと あすか と共に添い遂げたいと思ってる。
俺には あすか しか居ない」

口下手な宿儺の真っ直ぐな想いが伝わる言葉たちに、あすか は顔を真っ赤に染めた。

宿「ただ、俺の周りは危険が付きまとう…
俺の想いは伝えず、師弟の関係で あすか の傍に居る事も考えたが、あすか の笑顔を見ると独り占めしたくなる。
俺だけに向けて欲しいと思ってしまうのだ」

どこか切なげに そう言う宿儺。

宿「…返事は急がん…
ゆっくり考えて答えを聞かせてくれ」

そう言って立ち上がろうとする宿儺の着物の袖を、離さないように遠慮がちに掴むと、あすか は真っ赤な顔をしながら宿儺を見た。

『答えは出ています
私は…宿儺さまと共に添い遂げます
…お慕い申し上げておりました』

言葉にするのが恥ずかしいのか、あすか は少しだけ目を潤ませながら そう言った。
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