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過去⏩️今 ~記憶の物語~[呪術廻戦]

第2章  出逢い




⦅ あすか との出逢いは偶然だったのだろうか…?⦆

宿儺は隣で寝息を立てる あすか の前髪を さらり と撫でた。
ん…、と あすか は 小さく声を出した。宿儺は起きたかと思い、あすか を見ていると、あすか は またリズムよく寝息を立てた。
気持ち良さそうに眠る あすか を見ながら、いつの間にか宿儺も眠っていた。



時は平安。
呪術全盛期と呼ばれ、呪霊や、ソレを祓う呪術師、呪術師から闇堕ちした呪詛師たちが、それぞれの目的のために動いていた。

宿儺は まだ "人間" であった。
強い呪力を持っており、金持ちの貴族から呪霊を祓うことで、金を得、生活に困らないだけの裕福を手にしていた。
もちろん、それだけ強い力を持っていれば呪術師が放っておくはずがない。
何度も呪術師に誘われたが、宿儺は組織に身を置く事を嫌がった。

そして、いつものように金持ちの貴族から依頼があり町を歩いていると、巫女装束の女とすれ違った。

⦅…あの巫女も なかなか強い呪力を持っているな…⦆

あまり他者に関心を向けなかった宿儺だったが、その巫女は不思議と関心を持った。


依頼主である貴族の屋敷についた宿儺は、すぐに この屋敷の主の元に通された。

「よく来た。最近、夜になると胸が痛むのだ」

屋敷の主は言った。

宿「太りすぎだから心臓に負担がかかっているのではないか?」

ケヒッと皮肉を込めて返事をしてやると、その主は「無礼な!」と真っ赤な顔をして声を荒げた。
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