• テキストサイズ

過去⏩️今 ~記憶の物語~[呪術廻戦]

第4章  新天地


初老の男性に別れを告げ、あすか と宿儺は歩き出した。

ふと隣を見れば、あすか は涙を流している。

宿「なぜ泣く?
別れるのが辛ければ あのまま遊郭に居て良かったのだぞ」

宿儺の言葉に、あすか は首を振った。

『遊郭に残りたかった訳じゃないの。
あの老人には とても お世話になったから…
だから少しだけ寂しく感じてしまったの』

あすか の言葉に宿儺は首を傾げた。

宿「俺は "悲しい" とか "寂しい" という感情は分からん。
だから…、あすか のその涙を止めてやる術も知らん」

宿儺は ぶっきらぼうに言い、あすか の頬を流れる涙を拭う。
宿儺の意外な行動に、あすか は目を丸くしてから、今度は笑った。

宿「何だ。何が可笑しい」

少しだけムスっとして怒ったような表情で あすか を見る宿儺に、あすか は『いいえ』と言ってから続けた。

『貴方は、他者に関して無関心だと思っていたけど、優しいのね』

初めて逢った時も そうだったね、と あすか は優しく目を細めた。

宿「俺は他人に興味はない。
お前だから興味があるのだ、あすか」

その言葉に、あすか は宿儺に触れられていた頬が熱を持つのを感じた。

宿「はじめは名前も知らない あすか の呪力や術式に興味が湧いた。
そして今回、 あすか と話をして、もっと お前を知りたいと思った。
あすか の呪力は もっと使い方が広がるはずだ。強くなれる」

『呪術について教えてくれるの??』

宿「あすか が強くなりたいと思うならな」
/ 201ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp