第3章 旅立ち
宿「俺は、太夫などには興味はない。
今 興味があるのは あすか だ」
そう言って 自分を見る宿儺に、なぜだか頬を染める あすか。
「それは…あすか の意思を聞かねば お返事出来ません」
初老の男性は あすか の意思を優先し、宿儺に売る事はしなかった。
宿「あすか、俺は お前が気に入った。俺と一緒に来い。外の世界を知れば、お前はもっと強くなれる」
「あすか 、お前の好きなようにしていいんだ。もぅココに呪いは無いからな」
あすか の言葉を促す初老の男性。
あすか は少し悩んで、初老の男性に言った。
『私を…雇ってくれて ありがとうございました。
私、外の世界を見てみたい』
宿儺は ケヒッ、と笑い、あすか と初老の男性の様子を見守った。
真っ直ぐ 初老の男性を見る あすか に、初老の男性は優しく頷いた。