第2章 〜まさかの再開〜
俺は新しい学校、秀徳高校への道を1人歩いていた。
高校は行かねぇって言ったのに…全く迷惑な話だ。
なんでも、秀徳のバスケ部の監督が俺のバスケの才能だか何だかを気に入ったらしく、学費免除で通わないといけないらしい。
バスケっつったらあいつのこと思い出しちまうな…。
小2の時に俺とあいつで確か5年あたりをぶっ倒したのを覚えてる。
たまに立ち読みする月バスで載ってたりしやがるし…。
ま、俺の事なんてとっくに忘れてんだろうな。
割り切ってる事なのに何故か痛む胸を無理やり通常運転に戻して、秀徳の門をくぐった。
ちなみに今は2時間目らしく、見渡しても周りには人っ子一人いやしない。
とりあえず職員室になら誰かいるだろうとおもい校舎の階段を登っていった。
2階にあることは知っていたからまあ何とかたどり着けたが、とにかく暑い。
というのも、現在6月の梅雨真っ盛りの時期。
蒸し暑くてたまらない。
職員室の扉を開けると、涼しい空気が部屋を充満していてかなり快適そうだったが、担任と思しき先生がすぐに俺を連れていく為、またあの蒸し器のような所に逆戻りだ。
先生に連れて行かれること数分。現在3階。
どれだけ歩かせるんだと思っていたところで教室が見えてきた。
合図をしたら入れ、と言われたので渋々ここで待つ。
「入れー」という何処か間延びした声を合図と取った私はドアの前へと足を運んだ。
友達はそりゃできる方がいいが…せめて教室にエアコンついといてくれ、という何とも身勝手な期待も込めて俺のクラスのドアを開いた。