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取り敢えずケーキが食べたいです【東卍夢(梵天)】

第18章 ただ私は蘭ちゃんの過去の写真が気になっただけなのに【後編】


「竜ちゃーん…」
「ん〜♡蘭ちゃんがいるのに竜胆に助け求めようとすんな?」
「だって蘭ちゃん私の事猫吸い見たいにして来る…あぁあああっっ」

私の髪の毛吸わないでぇえっ…と半泣きで蘭ちゃんを押して見てもビクともしないから泣いた。ケラケラ笑う蘭ちゃんに…あれ?可笑しいな、既視感しかないぞ?と思った。

ーーー

「蘭ちゃんの髪の毛触っても良い?」
「いいよぉ?解いて見るかぁ?」
「えっ!良いの!?解きたい!」

私が食い気味にいうから蘭ちゃんはぱちぱちと目を丸くさせて何度か瞬きを繰り返す。けれど直ぐに「良いよ?♡」と笑った。するりとゴムを取り、指先に絡めて三つ編みを解いて行く。ふわりと軽く舞った髪は金と黒のコントラストで綺麗だった。

「綺麗…」
「ありがと…」
「やっぱり蘭ちゃんは美人さんだね?私、未来の蘭ちゃんの髪型も勿論好きなんだけど、今の蘭ちゃんの髪型も凄く好き…」
「……っ、はは…そんな目で見られたら流石に照れるって…そうだなぁ。俺も栞の髪好きだから切るような真似はすんなよ?」
「分かった、蘭ちゃんのお願いだから聞くね?」

ほのぼのと話す私達を見て、竜ちゃんはぽつり「新婚かよ」と呟いていたから…結局過去も未来も変わらないなぁと可笑しくて笑ってしまった。

ーーー

蘭ちゃんと竜ちゃんの家で寛いでいる時…午前0時を回ろうとしていた。未だ蘭ちゃんは私を抱いてのんびりと過ごしていたりする。そんな時ふと未来の蘭ちゃんが私の事をお転婆な可愛いシンデレラだと笑って言っていた事を思い出す。

あぁ…私やっぱり未来の蘭ちゃんに会いたいなぁ。そう…ふと思ったのだ。蘭ちゃんの方に向き直り眉を下げて口を開く。
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