第2章 私は春ちゃんのものです(白目)
ニヤニヤと笑いながら言う二人に春ちゃんが私の後ろで大きく舌打ちする。お前等マジいい加減にしろよ、栞がいるから俺がキレられないの知っていてそんな事言ってんだろ。という無言の視線である。終始ニコニコとご機嫌に帰って行った蘭さんと竜胆さんは私に手を振って「また来る」と言って出て行った。今しがた春ちゃんから二度と来るなと言われていたというのに、やはりと言うのかまた来るつもりなんだなぁと他人事のように思いつつ閉められたドアの音を聞きながら、春ちゃんの腕をぽんぽんと軽く叩いた。
「春ちゃん、ご飯出来てるから食べよ?」
「栞は、俺と一緒にいれて楽しい…?」
「うん、勿論…楽しいよ?初めて会えた人が春ちゃんで良かった…」
「そっかぁ♡」
さっきまでの不機嫌はどこへやら、嬉しそうに目を細めた春ちゃんは愛おしげに私の項へと甘噛みするようにキスを落とした。
「栞は俺のものだもんな♡」