第3章 contact
その場の雰囲気関係なしの発言に溝中3人はマイキーのこと、誰だコイツ的なことを思ってしまった。
だが一同は、マイキーが現れたとわかった瞬間姿勢を低くし「お疲れ様です!!総長!!姫!!」と声を揃えて叫んだ。
(コイツが……コイツが東京卍會のトップ、佐野万次郎……
でも姫って……まさか……)
タケミチもマイキーの登場に思わず息を飲んでしまった。
そしてマイキーはタケミチに向かって歩いていく。
そのマイキーにレッド(赤石)が喋りかけるが無視して進んでいく。
『マイキーってば、興味無い人には喋んないからねぇ』
(やっぱり、この人……顔は幼いが、双葉ちゃんだ)
タケミチはマイキーの後ろにいる女子を見てそう思った。
彼女は自分と同様、タイムリープしてきた世良双葉だと。
キヨマサはマイキーにお疲れ様ですと言おうとしたが、ドラケンに腹蹴りされてうずくまってしまう。
「キヨマサー、いつからそんなに偉くなったんだァ?総長に挨拶する時はその角度な」
「は、はいぃ……」
キヨマサはそんなドラケンを睨むように見ていた。
マイキーは迷わずタケミチのとこまで歩いていく。
タケミチはマイキーが近づいて思わず後ろに倒れ込み、尻もちをついてしまう。
「おまえ、名前は?」
「は、花垣……武道……」
「そうか……たけみっち」
「へ?たけみっち?」
マイキーの言葉にタケミチは思わず変な声が出た。
「マイキーがそう言うんだからそうだろ、たけみっち」
『だってさ、たけみっち』
(双葉ちゃんまで?!)
そしてタケミチはマイキーに後頭部を掴まれ、顔を近づけられた。
「おまえ……本当に中学生?」
その言葉にタケミチは驚きを隠せなかった。
たしかに今の自分は見た目こそは中学生だが、中身は26歳の成人男性だ。
「たけみっち……今日から俺のダチ、な?」
「……へ?」
マイキーはタケミチを離すとキヨマサの方へ向かう。
そしてキヨマサの顔面に蹴りを入れ、髪を掴んで顔を殴りつけた。
その光景に一同は驚愕した。